学科長メッセージ

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2024年度学科長 日置 和昭

都市デザイン工学とは、道路、鉄道、橋梁、トンネル、造成、河川、ダム、砂防、海岸・港湾、空港などの社会基盤(インフラ)構造物を整備(計画、調査、設計、施工、維持管理)する工学ですが、近年は豪雨や地震などの自然災害から人々の命や財産を守ることも求められています。また、社会基盤構造物は、人々の社会・経済活動を長期間に渡って支えてきましたが、昨今では、老朽化が大きな社会問題となっており、構造物の長寿命化を図る必要があります。このように、都市デザイン工学が扱う学問や技術は、持続可能な社会の実現に向けて果たす役割は極めて大きく、その役割を担う人材の確保・育成は、少子化の現状を鑑みると、社会が直面している重要課題の一つと言えるでしょう。

都市デザイン工学科は1949年に土木工学科としてスタートし、その後、土木工学を取り巻く環境の変化に対応するため、2002年に現在の名称に変更しました。20194月に学科開設70周年を迎え、本学科の卒業生は15000人以上に上ります。本学科の卒業生は、国土交通省や都府県、政令指定都市などの公務員として、また公益企業や建設業、コンサルタントなどの会社員として幅広く活躍しており、就職に強い都市デザイン工学科の礎となっています。都市デザイン工学科の就職の強さは、前身である土木工学科から引き継がれてきた伝統です。

都市デザイン工学科の教育の特長としては、専門領域が6つの領域(共通、デザイン・計画、構造、コンクリート・材料、地盤、河川・海岸)で構成されており、専門教育が充実していること、グループワークを課す授業が多く、実践力、問題解決・プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力など非認知能力の強化に力を入れていること、学生の勉学意欲が向上するための各種イベント(新入生オリエンテーション、国際PBL、研修旅行、都市デザイン工学フォーラム)をほぼ毎年開催していることなどが挙げられます。また、都市デザイン工学科の教育は、JABEE認定を受けた教育プログラムを基軸にしており、卒業時には修習技術者(JABEE)を取得することができます。都市デザイン工学科は、教育改善委員会を定期的に開催し、教育プログラムの点検を行うなど、教育の改善を効果的に進めています。

西日本最大級の構造実験センター(八幡工学実験場)で研究を行えることも、都市デザイン工学科の教育の特長の一つと言えます。八幡工学実験場では、橋梁のパーツなど実際のスケールで実験することができ、そのため、学生の卒業研究だけでなく、民間・公益企業との共同研究も盛んに行われており、研究成果は関西国際空港や高速道路などの様々な社会基盤施設の建設に活かされています。